マイセンの歴史
マイセン。ドイツマイセン地方で制作される美しい陶磁器です。マイセンの歴史は、はるか18世紀初頭にさかのぼります。当時贅の限りを尽くしていたヨーロッパの貴族たちは、17世紀に東洋から『日本の絵付け磁器』などが輸入されると、『東洋に負けない磁器を作ろう』と研究を始め、1709年マイセン・アルブレヒト城の実験炉で、ヨーロッパ初の硬質磁器『マイセン磁器』が誕生したのです。
マイセン磁器の基盤を作った二人の人物
こうして、誕生したマイセン磁器を発展させ、今の『マイセン』にしたのが、天才絵付師と称されるヨハン・グレゴリウス・ヘロルト、そして、彫刻家のヨハン・ヨアヒム・ケンドラーのふたりです。ヘロルトの描いた菊や牡丹など東洋的な主題の『インドの花』シリーズは、現在にも続くロングセラーとなり、ケンドラーは、作品の主題をザクセン宮殿の生活の中に見い出し、『クリメリン群像』の15の連作など多くの名品を残しています。